暖炉の前で
シャンシャンシャンシャン・・・・・・
外からたくさんの鈴の音が聞こえてきました。
さぁ、おじいさんのために温かいココアの用意をしないとね。
そうつぶやいて、赤いぷっくりとしたほおのおばあさんはおなべから顔をあげました。
おなべにはったお湯に、男の子の寝顔がうつっています。この男の子は、今日「どうしてクリスマ
スだとプレゼントがもらえるの？」と、両親を質問責めにして困らせてしまった子です。おばあさん
はずっとこの子にお話をしてあげていたのでした。
しばらくして、白いひげを生やしたかっぷくのいいおじいさんが家の中に入ってきました。白い毛
皮でふちどりがされた赤いコートを玄関で脱いで、おばあさんに「ただいま」と言いました。
「おかえりなさい。」
そう返して、ずっと外にいて冷えてしまったおじいさんが早く温まるように、暖炉の前のソファー
に座らせました。できたてのココアをおじいさんに渡して、おばあさんもソファーに並んで座ります。
「今年もおつかれさま。どうでした？」
「今年も大変だったよ。えんとつのある家が減ってしまってね。」
そうおばあさんに答えますと、おじいさんはココアをひとくちすすりました。あたたかい暖炉の火
を眺めながら、おじいさんはおばあさんに言いました。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス」
おばあさんはうれしそうに微笑んでそう答えました。
「１」のおまけとして頂きました。可愛いv
寧ろ、こんな可愛らしい小説が書けるのが羨ましい………！
浅羽様、本当にありがとうございます！！
お言葉に甘えて、本当にアップしちゃいましたよフフフフフ…☆
こんなサイトですが、これからもよろしくお願いしますvv